会社で生成 AI を使おうとしたとき、AWS Bedrock・Azure OpenAI Service・Google の Vertex AI のどれを選ぶか、料金は高いのか、Gemini だけでなく Claude も使えるのか——3つの中で Vertex AI だけ日本語の情報が少なく、迷っていないでしょうか。ラッコキーワードの実測(2026年6月時点)でも「Vertex AI」は月に約 12,100 人が検索しています。
私は Vertex 経由で Claude と Gemini を業務で試用・検証し、Google Cloud(GCP)の権限管理やネットワークは業務で利用してきました。結論から言うと、Vertex AI は Google Cloud のAI基盤で、Gemini と Claude on Vertex の二本柱が最大の特徴です。本記事では、読み方・料金・Model Garden・3経路比較・企業導入の注意点まで、未経験の方にも届くように整理します。
とりあえず最短で「自分は Vertex AI を選ぶべきか」だけ知りたい方は、セクション 1「結論」と セクション 10「3つの基盤の比較」、セクション 12「企業導入前の注意点」から読み始めると、5 分で判断材料が揃います。
01 — 結論:Vertex AI は「Google Cloud のAI基盤、Gemini と Claude on Vertex の二本柱」
📖 この章で使う用語
- Vertex AI(ヴァーテックス エーアイ):Google Cloud 上で複数の AI モデルを 1つの契約・1つの権限管理でまとめて使えるサービス。「Google という商社を通して AI モデルを仕入れる」イメージ。
- エンタープライズ AI 基盤:企業向け(社員 ID との連携・自社専用ネットワーク・監査記録・品質保証)に作られた生成 AI の提供サービス群。AWS Bedrock / Azure OpenAI / GCP Vertex AI の3つが代表格。
- 直 API:各 AI 提供元(Anthropic / OpenAI / Google)が直接出している窓口。クラウド基盤を通さない、いわば直販ルート。
迷ったらまず直 API を 1〜2 ヶ月ほど触ってみて、社内の権限管理やネットワーク要件、監査記録の集約といった「会社ならではの事情」が出てきてから Vertex AI を検討する——これが私の感じている自然な順番です。「最初から全部 Vertex で固める」必要はありません。
3 行のマップで整理すると、こうなります。
- 個人で試す・学ぶだけ:各社の直 API、または後述の Google AI Studio が手軽
- 少人数で業務に載せる:直 API + 自分たちでキーを管理する形でも十分まわる
- 会社全体で、Google Cloud を中心に使っている組織:Vertex AI 経由がしっくりくる
なぜこの順番になるのか。営業時代の感覚で例えると、Vertex AI は「総合商社を通した購買」に近いものがあります。1社1社のメーカーと直接やり取り(=直 API)するほうが小回りは利きますが、取引先が増えてくると「窓口を1つにまとめて、誰が何を発注したか記録を残し、支払いも一本化したい」となります。そのときに商社(=Vertex AI のような基盤)を通す価値が出てくる。会社の規模や事情が、選び方を決めるわけです。
この記事の立ち位置も先に書いておきます。本記事は Vertex AI そのものの選び方に集中します。AI の周辺概念は、それぞれ別の記事に役割を分けています。RAG(あとで説明します)の仕組みは RAG とは何かをまとめた記事、AI エージェントの概念は AIエージェントとはの記事、そもそも LLM とは何かは LLM とはの記事 で扱っています。同じ立ち位置の競合サービスについては、AWS Bedrock の記事 と Azure OpenAI Service の記事 があります。
最後に1つだけ、はっきり書いておきます。「Vertex AI なら絶対に安全」とか「絶対に安い」といったことは、私には申し上げられません。会社で使うかどうかの最終判断は、必ず公式の情報と、社内の情報システム部門・法務・契約担当の確認を経てください。本記事はあくまで、判断材料を整理するためのものです。
02 — Vertex AI とは:読み方と Google Cloud での位置づけ
📖 この章で使う用語
- マネージド型:クラウド事業者が裏側のサーバー運用や負荷対応を引き受けてくれる提供の形。「お任せ運用」のイメージ。
- Google Cloud(GCP):Google が提供するクラウドサービスの総称。AWS / Azure と並ぶ大手3強の1つ。
- Google Cloud Console:GCP の Web 管理画面。Vertex AI もここから入ります。
「Vertex AI」は「ヴァーテックス エーアイ」と読みます。vertex は英語で「頂点・最高点」という意味の単語です。営業時代の私は、こういうカタカナの製品名を商談で口に出すのが地味に怖かったので、読み方は先に押さえておくと安心だと思います。AWS Bedrock を「ベッドロック」と読むのと同じで、最初の小さな壁は「正しく読めるか」だったりします。
正体は、Google Cloud 上で複数の AI モデルを、1つの契約・1つの権限管理でまとめて使えるマネージド型のサービスです。Gemini(Google 純正の AI)はもちろん、Anthropic の Claude、Meta の Llama、Mistral、画像生成の Imagen、動画生成の Veo といった、さまざまなモデルを「Vertex AI という1つの窓口」から呼び出せます。
もともと Google Cloud には「AI Platform」という機械学習向けのサービスがありました。そこに生成 AI の機能が統合され、いまの Vertex AI の形になっています。Google Cloud 公式ドキュメントでも、Vertex AI は機械学習と生成 AI を扱う統合プラットフォームとして位置づけられています(Vertex AI 概要|Google Cloud(取得:2026-06-02))。
入口はシンプルで、Google Cloud Console にログインして、メニューから「Vertex AI」を選ぶと専用の画面に入れます。私自身、最初に触ったときは「コンソールの左メニューのどこにあるんだろう」と少し探しましたが、検索窓に「Vertex」と打てば一発で出てきます。ここから後述する Model Garden や Studio にたどり着けます。
03 — 私がどこまで自分の言葉で書けるか(先に正直に)
ここで、本記事で私が「自分で触った範囲」として書けることと、「公開情報を整理して書くこと」の線引きを、先にはっきりさせておきます。これを冒頭で正直に書く記事は少ないのですが、読者の方が情報を受け取るときの目安になると思うので、あえて書きます。
私が自分の言葉で書けるのは、次の範囲です。
- Vertex AI 経由で Claude / Gemini を呼び出す構成を、実際に組んで試したこと
- 直 API・AWS Bedrock 経由・Vertex 経由という 3 つのルートを触り比べて感じた、使い分けの判断材料
- どのモデルを選ぶか迷ったときの、自分なりの気づき
- Google Cloud の権限管理(IAM)・自社専用ネットワーク(VPC)・監査記録について、業務で利用してきた目線
一方で、次のことは「公開情報からの整理」として書きます。自分が業務の本番でフル運用したわけではないからです。
- Vertex AI を会社の本番システムとして長期運用したときの細かい運用ノウハウ
- 品質保証契約(SLA)や契約条件の細部
- 大規模に使うときの料金最適化のテクニック
このあたりは、Google Cloud 公式ドキュメントを参照しながら、断定を避けて書きます。「私の経験ではこうだった」と「公式にはこう書いてある」を混ぜないこと。これは、未経験の方に間違った安心感を与えないために、私が一番気をつけている点です。
04 — Model Garden:Vertex AI で使えるモデルの一覧
📖 この章で使う用語
- Model Garden(モデルガーデン):Vertex AI で使えるモデルを一覧・選択できるカタログ画面。本屋の「ジャンル別の棚」のイメージ。
- Gemini:Google 純正の大規模言語モデル(LLM)のファミリー。
- Imagen:Google の画像生成モデル。
- Veo:Google の動画生成モデル。
- サードパーティモデル:Google 以外の企業(Anthropic / Meta / Mistral など)が提供するモデル。
Model Garden は、Vertex AI で使えるモデルが棚に並んでいるカタログ画面です。本屋に行って「料理本コーナー」「ビジネス書コーナー」と棚が分かれているのを思い浮かべてください。あの感覚で、「Google 純正」「Anthropic」「Meta」とモデルが並んでいます。
並んでいるモデルは、大きく2種類に分かれます。
1つ目は Google 自社のモデルです。テキストを扱う Gemini、画像を作る Imagen、動画を作る Veo などがここに入ります。画像生成や動画生成そのものの使い方は別記事で詳しく扱っているので(無料で使える AI 画像生成の記事 や AI 動画生成おすすめの記事)、ここでは「Vertex から、これらも同じ窓口で呼べる」という事実だけ押さえてください。
2つ目は サードパーティのモデルです。Anthropic の Claude、Meta の Llama、Mistral といった、Google 以外の会社が作ったモデルがここに並びます。
この「品揃えの広さ」が、Vertex AI の強みの1つです。営業の言葉で言えば、まさに「総合商社の品揃え」。1つの窓口で複数メーカーの商品を選べる便利さがあります。
この点で、3つの基盤には性格の違いがあります。AWS Bedrock も Claude や Llama、Mistral など複数社のモデルを揃えていて、Vertex AI とよく似た「総合商社型」です。一方で Azure OpenAI Service は OpenAI のモデル専属で、Claude などは扱っていません(AWS Bedrock のモデル一覧|AWS(取得:2026-06-02))。詳しい比較は セクション 10 で表にまとめます。
私が Model Garden を初めて触ったときの率直な感想は、「思ったより本当に色々なモデルが並んでいるな」でした。会社で「とりあえず複数のモデルを比べてみたい」というニーズがあるなら、こういうカタログ型の基盤は試しやすいと感じています。
05 — Claude on Vertex AI:Claude を使う3つのルート
📖 この章で使う用語
- Claude on Vertex AI:Anthropic の Claude を、Google Cloud の Vertex AI を通して呼び出せる提供の形。
- 3つのルート:Claude を業務で使うときの3つの道。①Anthropic 直 API ②AWS Bedrock 経由 ③GCP Vertex 経由。
ここが、本記事の柱の1つです。結論から言うと、Vertex AI では Anthropic の Claude が使えます。「Claude on Vertex AI」という形で、Google Cloud 公式に提供されています(Anthropic’s Claude models on Vertex AI|Google Cloud(取得:2026-06-02))。
「Claude って Anthropic が直接出してるものじゃないの?」と思った方、その感覚は正しいです。Claude を業務で使うには、実は3つのルートがあります。
- Anthropic 直 API:Anthropic が直接出している窓口。直販ルートです。Claude そのものの始め方は Claude の使い方の記事 でまとめています。
- AWS Bedrock 経由:Amazon のクラウドを通して Claude を使うルート。詳しくは AWS Bedrock の記事 を参照してください。
- GCP Vertex 経由:今回の Vertex AI を通して Claude を使うルート。
私はこの3つを実際に触り比べました。そのうえで感じた使い分けの判断材料を、自分の言葉で書きます。
まず、会社がすでにどのクラウドと契約しているかが一番大きいです。社内が Google Cloud 中心で動いているなら、わざわざ別のクラウド契約を増やすより Vertex 経由で Claude を呼ぶほうが、権限管理も請求も一本化できて自然です。逆に、AWS が主戦場の会社なら Bedrock 経由のほうが収まりがいい。
次に、新しいモデルがいつ使えるようになるかです。Anthropic が新しい Claude を出したとき、直 API で最初に使えて、各クラウド基盤への提供は少し後になることがあります。最新版をいち早く使いたいなら直 API、というのは私の触った範囲での実感です。ただし、提供のタイミングは時期によって変わるので、最新は公式で確認してください。
そして、権限管理やネットワークを既存基盤と統合したいか。会社のルールで「社外との通信は決められた経路だけ」と決まっている場合、Vertex 経由なら Google Cloud の権限管理やネットワーク設定の中で Claude を扱えます。これは セクション 8 で詳しく書きます。
正直に書くと、私自身の業務の本番運用のメインは Anthropic の直 API です。Vertex 経由の Claude は、あくまで「試用・検証」として触った範囲です。なので、Vertex 経由 Claude の長期運用の細かいクセまでは、公式情報を見ながら整理する形になります。
06 — Gemini モデル群:Vertex AI で使う Google 純正の AI
📖 この章で使う用語
- Gemini Pro:Gemini ファミリーの中で、高性能を狙ったモデル。
- Gemini Flash:高速・低コスト寄りに振った、軽めのモデル。
- Google AI Studio:一般の開発者向けに用意された、Gemini を手軽に試せる環境。Vertex(企業向け)とは別の入口。
本記事のもう1つの柱が、Google 純正の Gemini です。Vertex AI のいわば「看板モデル」にあたります。
Gemini は1つのモデルではなく、いくつかの種類があるファミリーです。ざっくり言うと、Gemini Pro が高性能タイプ、Gemini Flash が高速・低コストタイプ、と覚えておくと分かりやすいです。さらに「2.0」「2.5」といった世代の数字が付きます。どの世代のどのモデルが使えるかは時期によって変わるので、正確なところは公式で確認してください(Gemini モデル|Google Cloud(取得:2026-06-02))。
ここで、未経験の方が混乱しやすいポイントを1つ。Gemini を試す入口は、実は2つあります。
1つは Google AI Studio。これは一般の開発者向けで、ブラウザで気軽に Gemini を試せます。個人で「ちょっと Gemini を触ってみたい」なら、こちらが手軽です。
もう1つが、今回の Vertex AI 経由。こちらは企業向けで、権限管理やネットワーク、監査記録といった会社の事情に対応できます。
つまり、**同じ Gemini でも「個人で手軽に試すなら AI Studio、会社の基盤に載せるなら Vertex」**という住み分けです。LLM そのものの仕組みについては LLM とはの記事 で扱っているので、「そもそも AI が文章を作る仕組みって?」が気になる方はそちらをどうぞ。
私が Vertex 経由で Gemini を試したときの気づきとしては、「速さ重視の場面では Flash、込み入った指示には Pro」という、性格に合わせた使い分けが現実的だと感じました。1つのモデルで全部こなそうとせず、用途で切り替えるほうが、結果的にコストも抑えやすい印象です。
07 — 料金体系:「高い」イメージの正体
📖 この章で使う用語
- トークン:AI が文章を数えるときの細かい単位。タクシーのメーターのように、やり取りが長くなるほど積み上がります。
- 従量課金:使った分だけ払う料金の方式。「電気・水道」のイメージ。
- per-token / per-image / per-second:テキストはトークン単位、画像は1枚ごと、動画は1秒ごとに課金する方式のこと。
- Committed Use(予約割引):一定量を前もって予約することで単価を下げられる仕組み(呼び名や条件は公式で確認)。
- 無料トライアル:新規アカウントに付与される試用クレジット(金額・条件は公式で必ず確認)。
「Vertex AI は料金が高い」というイメージを持っている方は多いと思います。私もコストの話は社内で何度も聞かれるので、まず料金の考え方を整理します。
基本は 従量課金、つまり「使った分だけ払う」方式です。電気や水道と同じで、使わなければかかりません。そして、扱うものによって数え方が変わります。
- テキスト:トークンという単位で数える per-token。入力(こちらが送る文)と出力(AI が返す文)で単価が違うことが多いです。
- 画像:1枚あたりで数える per-image。
- 動画:1秒あたりで数える per-second。
具体的な金額は、モデルや時期によって変わります。必ず Google Cloud 公式の料金ページで、最新の単価を確認してください(Vertex AI の料金|Google Cloud(取得:2026-06-02))。本記事では具体的な金額を断定しません。料金は変更される可能性があるためです。
では、なぜ「料金 高い」というイメージが付くのでしょうか。私が感じている理由は3つあります。
1つ目は、従量課金なので、たくさん使えばそれだけ積み上がること。タクシーのメーターと同じで、長く乗れば料金が増えるのは当たり前なのですが、月末の請求を見て驚く、というのはよくある話です。
2つ目は、企業向けの機能が込みであること。権限管理やネットワーク、監査記録といった「会社で使うための仕組み」がセットになっています。個人で気軽に使う場合と単純比較すると、割高に見えることがあります。
3つ目は、割引の仕組みを知らないまま使っていること。一定量を予約することで単価を下げる Committed Use(予約割引)のような仕組みがあります(呼称・条件は公式で確認してください)。
無料で試せるかどうかについては、新規アカウント向けの無料トライアルのクレジットが用意されています。ただし、金額や条件は変わるので、これも必ず公式で確認してください。
最後に、これは大事なことなので繰り返します。「Vertex AI が絶対に安い」とも「絶対に高い」とも、私には申し上げられません。コストを見積もるときは、想定する使用量を公式の料金ページに当てはめて、自分たちのケースで計算してみてください。会社で導入するなら、その見積もりを情報システム部門や経理と共有するのが安全です。
08 — 権限管理・自社ネットワーク・監査記録という企業機能
📖 この章で使う用語
- IAM(Identity and Access Management):「誰が何にアクセスできるか」を一元管理する権限の仕組み。「会社の入館証システム」のイメージ。
- VPC(Virtual Private Cloud):クラウドの中に作る、自社専用の仮想的なネットワーク。「自社専用の通用口」のイメージ。
- 監査ログ(Cloud Audit Logs):「誰がいつ何をしたか」を記録する仕組み。「入退室の記録」のイメージ。
- 最小権限の原則:必要最低限の権限だけを渡す設計の考え方。
この章は、私が GCP の基盤を業務で利用してきた経験から、自分の言葉で書ける部分です。そして、実はここが「料金の差」以上に Vertex を選ぶ理由になることがある、という話をします。
まず IAM(権限管理)。これは「誰がどのモデルを使えるか」を細かく決める仕組みです。会社の入館証システムを思い浮かべてください。総務部のカードでは入れる部屋、開発部のカードでは入れる部屋が決まっていますよね。同じように、「このチームは Gemini を使える、でも別のモデルは使えない」といった設定ができます。
ここで大事なのが 最小権限の原則です。「とりあえず全員に全部の権限を渡す」のではなく、「必要な人に、必要な分だけ」渡す。私が業務で気をつけているのも、まさにこの点です。権限を渡しすぎると、後で「誰でも何でもできる」状態になり、事故の元になります。
次に VPC(自社専用ネットワーク)。会社のルールで「社外のサービスとの通信は、決められた経路だけ」と決まっていることがあります。Vertex AI は、こうした自社専用のネットワークの中で AI モデルとやり取りする設定ができます。インターネットを丸ごと経由するのではなく、いわば「自社専用の通用口」を通すイメージです。
そして 監査ログ(監査記録)。「誰がいつ、どのモデルに何を投げたか」を記録に残せます。入退室記録のようなものです。会社で AI を使うと、後から「あのとき何を入力したか」を確認したい場面が必ず出てきます。Google Cloud の監査記録の仕組みに集約できるのは、運用していると地味にありがたい点です(Cloud Audit Logs|Google Cloud(取得:2026-06-02))。
なぜこの3つが「料金差」以上に効くのか。会社で AI を本格的に使おうとすると、「誰が使えるか」「通信は安全か」「記録は残るか」が必ず問われます。情報システム部門やコンプライアンス部門が、ここをクリアしないと導入の判断を出してくれない。Vertex AI は、Google Cloud の既存の権限・ネットワーク・記録の仕組みにそのまま乗れるので、すでに GCP を使っている会社にとっては「審査が通りやすい」という現実的なメリットがあります。
ただし、こうした企業機能の細かい設定や、品質保証契約(SLA)の中身は、私の試用の範囲を超えます。実際に設計するときは公式ドキュメントを確認し、社内の情報システム部門と一緒に進めてください。
09 — Vertex AI Studio と Vertex AI Search
📖 この章で使う用語
- Vertex AI Studio:コードを書く前に、ブラウザ上でプロンプトを試せる検証画面(旧 Generative AI Studio)。「料理の味見」のイメージ。
- Vertex AI Search:社内の文書などを対象にした、企業向けの検索・RAG の基盤。
- RAG(検索拡張生成):外部の文書を検索して、その内容を AI の回答に反映させる仕組み。詳しくは別記事で扱います。
ここでは、Vertex AI の中でよく検索される2つの機能を整理します。
1つ目が Vertex AI Studio です。これは、いきなりコードを書く前に、ブラウザ上でプロンプト(AI への指示文)を試せる検証画面です。料理で言えば「本番で出す前の味見」にあたります。「この指示でどんな答えが返ってくるか」をその場で確認できるので、私も Vertex を試すときは、まず Studio でプロンプトの当たりをつけてからコードに移していました。未経験の方が最初に触る場所としても、ここはおすすめです。
2つ目が Vertex AI Search です。これは、社内の文書などを対象にした企業向けの検索の基盤です。ここで RAG(検索拡張生成)という言葉が出てきます。
RAG というのは、ざっくり言うと「AI が答える前に、関連する社内文書を検索して、その内容を踏まえて答える」仕組みです。本屋で店員さんに質問したとき、店員さんが棚を確認してから答えてくれるのに似ています。RAG そのものの詳しい仕組みは RAG とは何かをまとめた記事 で扱っているので、ここでは深入りしません。
ここで押さえてほしいのは、**Vertex AI Search は「社内文書を使った RAG を組むための、もう1つの選択肢」**だということです。同じことは AWS Bedrock の機能(AWS Bedrock の記事 で触れています)や、Azure 側の構成でもできます。つまり RAG を組むとき、Google Cloud を使っている会社なら Vertex AI Search という道がある、という位置づけです。
私自身は業務で RAG を構築した経験があります。ただし、それは直 API と自前の組み立てが中心で、Vertex AI Search を本番でフル運用したわけではありません。なので、Vertex AI Search の細かい運用感は、公式情報を見ながら整理する形になります。
10 — AWS Bedrock / Azure OpenAI Service との比較
📖 この章で使う用語
- (この章は、これまでに出てきた言葉を表で整理します。新しい用語はありません。)
3つのエンタープライズ AI 基盤——Vertex AI・AWS Bedrock・Azure OpenAI Service——を、横並びで比べてみます。これが本記事の中心になる比較です。
| 項目 | Vertex AI | AWS Bedrock | Azure OpenAI Service |
|---|---|---|---|
| 提供元 | Google Cloud | AWS(Amazon) | Microsoft Azure |
| 主力モデル | Gemini | (特定の自社 LLM に依存しない) | OpenAI(GPT 系) |
| Claude の利用 | 可(Claude on Vertex) | 可(Bedrock 経由) | 不可(OpenAI 専属) |
| モデルの品揃え | 広い(総合商社型) | 広い(総合商社型) | OpenAI 専属 |
| 認証・権限の基盤 | Google Cloud の IAM | AWS の IAM | Microsoft の認証基盤 |
| 強み | Gemini + Claude の二本柱、GCP 統合 | 複数社モデルの幅広さ | OpenAI モデルへの強い統合 |
| 私が触った深さ | 業務で試用・検証+GCP 基盤は業務利用 | 部分的に業務利用 | 業務では未使用(公開情報からの整理) |
表で見ると、性格の違いがはっきりします。
- Vertex AI は、Google 純正の Gemini と、Claude on Vertex の二本柱。Google Cloud を中心に使っている会社に向きます。
- AWS Bedrock は、特定の自社 LLM に縛られず、Claude や Llama、Mistral など複数社のモデルを幅広く揃える総合商社型。AWS を使っている会社に向きます。
- Azure OpenAI Service は、OpenAI(GPT 系)専属。Claude などは使えませんが、OpenAI のモデルを Microsoft の基盤で安心して使いたい会社に向きます(Azure OpenAI Service|Microsoft(取得:2026-06-02))。
では、どれを選べばいいのか。私の結論は、**「会社がすでに契約しているクラウドで選ぶのが、いちばん現実的」**です。AI 基盤だけを単独で選ぶことは、実務ではあまりありません。すでに AWS を使っているなら Bedrock、Google Cloud を使っているなら Vertex、Microsoft 365 を全社で使っているなら Azure、というふうに、足元の環境に合わせるのが運用も請求も楽です。
ただし、ここでも「絶対にこちらが正解」とは申し上げられません。必要なモデル(Claude を使いたいか、OpenAI のモデルが必須かなど)、料金、社内のルールによって、答えは会社ごとに変わります。最終的には、情報システム部門と法務・契約担当を交えて決めてください。
それぞれの基盤をもっと詳しく知りたい方は、AWS Bedrock の記事 と Azure OpenAI Service の記事 をどうぞ。OpenAI のモデルそのものについては、ChatGPT を入口にした ChatGPT 始め方の記事 も参考になります。
11 — Vertex AI の使い方:コンソールと API の入口
📖 この章で使う用語
- プロジェクト(GCP):GCP でリソースをまとめる単位。「会社の部署」のイメージ。
- 課金アカウント:GCP の支払い情報を紐づける単位。
- API 有効化:使いたいサービスを、そのプロジェクトで「ON にする」操作。
実際に Vertex AI を触り始めるときの、最小の流れを書きます。私が試用したときの体験ベースで、未経験の方がつまずきやすいところも正直に書きます。
最小の5ステップは、こうなります。
- Google Cloud のアカウントとプロジェクトを作る(プロジェクト=会社の部署のような、作業をまとめる箱)
- 課金アカウントを設定する(支払い情報を紐づける。無料トライアルがあるかは公式で確認)
- Vertex AI の API を有効化する(使いたいサービスを ON にする)
- コンソールか Model Garden でモデルを選ぶ
- Studio でプロンプトを試打 → API/SDK で呼び出す
実際のコードのイメージも載せておきます。まず、認証の準備です。
# gcloud CLI でログインし、使うプロジェクトを指定する
# (初回だけ。ブラウザが開いて Google アカウントで認証します)
gcloud auth application-default login
gcloud config set project YOUR_PROJECT_ID
次に、Python から Gemini を呼ぶ最小の例です。写経しやすいよう、最小限にしています。
# Vertex AI 経由で Gemini を呼ぶ、いちばん小さい例
# 事前に: pip install google-cloud-aiplatform
import vertexai
from vertexai.generative_models import GenerativeModel
# 自分のプロジェクトID と リージョン(地域)を指定して初期化
vertexai.init(project="YOUR_PROJECT_ID", location="us-central1")
# 使うモデルを選ぶ(モデル名は公式で最新を確認してください)
model = GenerativeModel("gemini-2.0-flash")
# 指示文(プロンプト)を渡して、答えを受け取る
response = model.generate_content("自己紹介を3行でお願いします")
print(response.text)
Claude を Vertex 経由で呼ぶ場合は、Anthropic の SDK を Vertex 向けに使う形になります。直 API・Bedrock 経由・Vertex 経由で、呼び出しの「入口」が変わるイメージです。
# Claude を Vertex 経由で呼ぶ最小イメージ
# 事前に: pip install 'anthropic[vertex]'
from anthropic import AnthropicVertex
# リージョンとプロジェクトIDを指定(直 API とはここが違う)
client = AnthropicVertex(region="us-east5", project_id="YOUR_PROJECT_ID")
message = client.messages.create(
model="claude-sonnet-4-6@20260514", # モデル名は公式で最新を確認
max_tokens=512,
messages=[{"role": "user", "content": "こんにちは"}],
)
print(message.content)
3つのルートの違いをコードの「入口」で並べると、こうなります。直 API は API キー、Bedrock は AWS の認証、Vertex は GCP のプロジェクトとリージョン——という具合に、認証の仕組みが変わります。
# 同じ Claude でも「入口」が違う(イメージ)
# ① 直 API
from anthropic import Anthropic
client_direct = Anthropic(api_key="sk-ant-...")
# ② AWS Bedrock 経由(AWS の認証情報を使う)
from anthropic import AnthropicBedrock
client_bedrock = AnthropicBedrock(aws_region="us-east-1")
# ③ GCP Vertex 経由(GCP のプロジェクトとリージョンを使う)
from anthropic import AnthropicVertex
client_vertex = AnthropicVertex(region="us-east5", project_id="YOUR_PROJECT_ID")
ここで、私が試用したときに感じた最初の壁を正直に書きます。コードそのものよりも、その手前の「GCP プロジェクトと課金アカウントの設定」が、未経験だと心理的にハードルが高いです。「課金アカウントを紐づける」という操作が、いきなりお金がかかりそうで怖い。それから、IAM(権限)のロールを自分に付与する操作も、最初は「どれを選べばいいのか分からない」となりがちです。
ここは焦らず、公式のクイックスタートを見ながら1つずつ進めるのが結局いちばん早いです。コードの細部までこの記事で全部は追いません。本番のフル運用を私がやったわけではないので、正確な最新手順は公式ドキュメントを参照してください(Vertex AI クイックスタート|Google Cloud(取得:2026-06-02))。
12 — 企業導入前の注意点:契約・承認・最終判断
📖 この章で使う用語
- SLA(Service Level Agreement):サービスの品質をどこまで保証するかを定めた契約。「稼働率○%を保証」など。
- データレジデンシー:データをどの国・地域に保管するかという要件。
- コンプラ認証(ISO / SOC 2 など):第三者がセキュリティ体制を評価・認証する仕組み。
ここは、会社で Vertex AI を導入する判断をする方に、いちばん読んでほしい章です。Vertex AI は企業の意思決定に関わるサービスなので、慎重に書きます。
大前提として、次の3つは必ず守ってください。
1. 公式の SLA・契約条件を、必ず公式で確認する。 品質保証契約(SLA)の中身や利用規約は、時期によって変わります。本記事の内容ではなく、必ず Google Cloud 公式の最新情報を確認してください。私の試用の範囲では、契約の細部までは保証できません。
2. 金融・医療・法務など、機微な分野では、情報システム部門・コンプライアンス部門の事前承認を取る。 扱うデータが個人情報や機密情報を含む場合、技術的に「使える」かどうかと、「使っていい」かどうかは別の問題です。データをどの地域に保管するか(データレジデンシー)、必要なコンプラ認証(ISO / SOC 2 など)を満たしているかは、必ず公式で確認し、社内の承認プロセスを通してください。
3. 最終判断は、法務・契約担当に委ねる。 本記事は技術と選び方の整理であって、契約・法務のアドバイスではありません。導入の最終判断は、必ず会社の法務・契約担当の確認を経てください。
そして、プロンプト(AI への指示文)に何を入れるかも要注意です。「便利だから」と機密情報をそのまま入力する運用は危険です。何を入れていいか、どこに記録が残るかを、社内ルールとして先に決めておくのが安全です。
最後に、これは本記事全体を通しての立場ですが、「Vertex AI なら絶対に安全」とは、私には申し上げられません。安全に使えるかどうかは、設定・運用・社内ルール次第です。ここを楽観しないことが、企業導入では何より大事だと感じています。
13 — Vertex AI でやりがちな失敗パターン5個
📖 この章で使う用語
- リージョン:モデルやデータを置く地域のこと。地域によって使えるモデルが違うことがあります。
私の試用と、GCP 基盤を扱ってきた業務感覚から見て、「これはやりがち」という失敗を5つ挙げます。それぞれ「症状 → 原因 → 対処」で書きます。
失敗1:権限を渡しすぎる 症状:気づいたら、誰でもどのモデルでも使える状態になっている。 原因:最初に「とりあえず全部の権限」を渡してしまう。 対処:最小権限の原則(セクション 8 で説明しました)に立ち返り、「必要な人に、必要な分だけ」に絞り直してみてください。
失敗2:リージョン(地域)の選び方をミスる 症状:使いたいモデルが「このリージョンでは使えません」と出る。あるいは、データを置いてはいけない地域に置いてしまう。 原因:地域によって使えるモデルが違うこと、データの保管地域に社内ルールがあることを見落としている。 対処:使いたいモデルが提供されているリージョンを公式で確認し、データの保管地域の要件は情報システム部門と先にすり合わせてください。
失敗3:コストの見積もりが甘い 症状:月末の請求を見て驚く。無料トライアルが終わった途端に課金が始まっていた。 原因:従量課金(使った分だけ)の仕組みを軽く見て、想定使用量を計算していない。 対処:セクション 7 の考え方で、想定する使用量を公式の料金ページに当てはめて、先に見積もってみてください。
失敗4:直 API で十分な規模なのに、最初から Vertex で固める 症状:個人や少人数なのに、GCP プロジェクトの設定や権限管理に時間を取られ、本来やりたいことが進まない。 原因:「企業向け=とりあえず Vertex」と思い込む。 対処:規模が小さいうちは直 API や Google AI Studio のほうが手軽なことが多いです。会社全体の要件が出てから Vertex に移る、という順番でも遅くありません。
失敗5:サードパーティモデルの規約・提供状況の確認漏れ 症状:Model Garden の Claude などを使い始めてから、利用規約や提供状況の前提を見落としていたと気づく。 原因:「Vertex から呼べる=何でも自由に使える」と思い込む。 対処:Claude など Google 以外のモデルを使うときは、Google Cloud 側と提供元(Anthropic など)双方の最新の利用規約・提供状況を必ず確認してください。
5つとも、私が「気をつけよう」と思っているポイントです。技術の問題というより、「思い込みで進めない」という運用の姿勢の話だと感じています。
14 — 職種別の使い道5本(営業 / 事務 / 個人事業主 / 副業ライター / エンジニア志望)
📖 この章で使う用語
- (この章は、これまでの言葉を使います。新しい用語はありません。)
Vertex AI 自体は会社の基盤なので、個人がいきなり契約するものではありません。なので、ここでは「会社で Vertex AI が導入されたら」「Gemini を業務で触るなら」という前提で、職種別の使い道を考えてみます。あくまで「こういう使い方が考えられます」という条件付きの話で、効果を保証するものではありません。
14-1. 営業職:提案資料の下書き・商談メモの整形
Before:商談メモを見ながら、提案資料の構成を毎回ゼロから考えている。 After:会社が Vertex 経由で Gemini を導入していれば、商談メモを渡して「提案の骨子を3案」と頼むと、たたき台が短時間で出てきます。営業時代の私だったら、移動中にこれができたら助かったと思います。 所要時間・コスト:会社が導入済みなら、使う側は数分。コストは会社の従量課金に含まれます。 最初の壁:会社が「営業部にも権限を出すか」を決めていないと、そもそも使えません。
14-2. 事務職:定型文書の要約・整形
Before:長い議事録や報告書を、手作業で要約・整形している。 After:定型の文書を渡して「要点を箇条書きで」「フォーマットを揃えて」と頼むと、整形の手間が減ります。 所要時間・コスト:1件あたり数分。コストは会社負担。 最初の壁:機密情報を含む文書を入力していいか、社内ルールの確認が先です。
14-3. 個人事業主:小規模な業務の効率化(ただし正直な誘導)
Before:問い合わせ対応や資料作成を、すべて自分でやっている。 After:AI に下書きやリサーチを任せれば、時間を作れます。 ただし正直に書くと、個人なら Vertex AI より、各社の直 API や Google AI Studio のほうが手軽です。Vertex は会社の基盤向けの仕組みが多く、個人で1人で使うには設定が重いことが多いです。「個人事業主だから企業向けの Vertex」と考える必要はありません。 所要時間・コスト:直 API や AI Studio なら、登録してすぐ試せます。 最初の壁:そもそも Vertex を選ぶ必要があるかを、先に見直すこと。
14-4. 副業ライター:リサーチの下準備
Before:記事のテーマについて、情報収集と構成案づくりに時間がかかる。 After:構成案のたたき台や、調べる切り口の洗い出しを AI に任せられます。 ただしこれも、個人の副業なら Vertex より手軽な入口(直 API や AI Studio)で十分なことが多いです。 所要時間・コスト:手軽な入口なら、すぐ始められます。 最初の壁:AI が出した情報を、必ず自分で裏取りすること(そのまま信じない)。
14-5. エンジニア志望:学習教材として
Before:「企業の AI 基盤」と聞いても、何のことか実感が湧かない。 After:Vertex で Gemini や Claude を呼ぶ最小のコード(セクション 11 のサンプル)を実際に動かしてみると、「複数のモデルを1つの窓口から呼ぶ」感覚が手で分かります。営業出身で未経験だった私も、こういう「とりあえず動かす」経験が、理解の近道でした。 所要時間・コスト:無料トライアルの範囲で試せる場合があります(条件は公式で確認)。 最初の壁:GCP プロジェクトと課金アカウントの設定が、最初の関門です。
職種別に書きましたが、共通して言えるのは「Vertex は会社の基盤、個人なら手軽な入口がある」ということ。自分の立場に合った入口を選んでみてください。
15 — まとめ:Vertex を選ぶ判断と、次の一歩
最後に、本記事の要点をまとめます。
- **Vertex AI は、Google Cloud のエンタープライズ向け AI 基盤。**Gemini と Claude on Vertex の二本柱が最大の特徴です。
- **迷ったら、まず直 API を 1〜2 ヶ月。**社内の権限管理・ネットワーク・監査記録といった会社の要件が出てきてから、Vertex を検討するのが自然な順番です。
- 3つの基盤(Vertex / Bedrock / Azure)は、会社がすでに契約しているクラウドで選ぶのが現実的。
- 企業導入の最終判断は、必ず公式の確認と、情報システム部門・法務・契約担当の承認を経る。
私は営業を約7年、その後エンジニアとして約6年(SES と自社開発)歩いてきて、いまは生成 AI を業務で扱う現役のエンジニアです。Vertex のような企業向けの基盤も、最初は「難しそう」と身構えました。でも、1つずつ言葉の意味を押さえて、小さく試していけば、未経験からでもちゃんと近づけます。
もし「営業や事務の経験しかないけれど、生成 AI を扱える側に回りたい」と感じている方がいたら、その道のりは私自身が歩いてきた道です。本サイトでは、未経験から生成 AI エンジニアを目指す方向けの講座を準備しています。押し付けるつもりはありませんが、興味があれば、メルマガで先行のご案内をする予定です。
内容に誤りを見つけられた場合や、ご質問は send@bon-bon-tools.com までお寄せください。
よくある質問
Q1: 「Vertex AI」は何と読みますか? どんなサービスですか?
A. 「ヴァーテックス エーアイ」と読みます。Google Cloud 上で Gemini / Claude / Llama などのモデルを、1つの契約・1つの権限管理でまとめて使えるマネージド型の AI 基盤です。特徴は、Google 純正の Gemini と Claude on Vertex の二本柱です。詳しくは セクション 2 をご覧ください。
Q2: Vertex AI で Anthropic の Claude は使えますか?
A. 使えます。「Claude on Vertex AI」として Google Cloud 公式に提供されています。Claude を業務で使うルートは3つあり、①Anthropic 直 API ②AWS Bedrock 経由 ③GCP Vertex 経由 です。最新の提供状況は Google Cloud 公式と Anthropic 公式で必ず確認してください。詳しくは セクション 5 をどうぞ。
Q3: Vertex AI の料金は高いですか?
A. 「絶対に高い・安い」とは申し上げられません。基本は per-token / per-image / per-second の従量課金で、使った分だけかかります。無料トライアルや予約割引もあります。最新の単価は Google Cloud 公式の料金ページで必ず事前に確認してください。詳しくは セクション 7 をご覧ください。
Q4: Vertex AI と AWS Bedrock、どちらを選べばいいですか?
A. 「絶対にこちら」とは申し上げられません。すでに契約しているクラウド、必要なモデル(Claude を含む複数なら Bedrock も Vertex も可、OpenAI 専属なら Azure)、社内のルール、料金で答えが変わります。最終判断は情報システム部門・法務と決めてください。詳しくは セクション 10 をどうぞ。
Q5: 個人で Vertex AI を無料で試せますか?
A. 新規アカウント向けの無料トライアルのクレジットがある場合があります(金額・条件は公式で必ず確認してください)。ただし、個人で試すだけなら、Vertex よりも Google AI Studio や各社の直 API のほうが手軽なことが多いです。詳しくは セクション 7 と セクション 11 をご覧ください。
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出典
- Vertex AI 概要|Google Cloud(取得:2026-06-02)
- Anthropic’s Claude models on Vertex AI|Google Cloud(取得:2026-06-02)
- Gemini モデル|Google Cloud(取得:2026-06-02)
- Vertex AI の料金|Google Cloud(取得:2026-06-02)
- Cloud Audit Logs|Google Cloud(取得:2026-06-02)
- Vertex AI クイックスタート|Google Cloud(取得:2026-06-02)
- AWS Bedrock|AWS(取得:2026-06-02)
- Azure OpenAI Service|Microsoft(取得:2026-06-02)